日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)


日本仏教史―思想史としてのアプローチ (新潮文庫)

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参考価格:¥ 620 (税込)


仏教から見た日本思想史
文庫本にしては珍しい仏教史の本です。書き方は、かなり学術的な書き方で、まじめに学究的に書き込まれています。作者の個性というよりは、学問的な書き方になっています。仏教が日本に入り、定着していくにあたって、政治や日本の文化、習俗にどのように受容され、変質を受けたかを知ることで、日本の思想史を見ようとしていて、ユニークな本だと思います。本文の下には、脚注など豊富に載せられています。政治との関係、神道との関係も詳しいです。日本仏教の成り立ちについて、よくわかる入門書になっていると思います。仏教に興味のある人もない人も日本を理解するのに良い本だと思います。硬い本ではありますが、面白い本でした。教養として読む必要のある本だと思います。

素人にもわかるよう書かれた貴重な体系的研究書
私は仏教について葬式仏教程度しか知らない。
また日本史についても高校時代に習った程度の知識しかない。
この本はそういう私にもわかりやすく、インド、中国、日本への仏教の伝播とその変容を、飛鳥時代から江戸時代にかけてダイナミックに描いている。
日本の仏教諸宗派がどのような考え方の対立から誕生したのか、その歴史的背景は何か、神と仏の関係はどのように形成されたか、を語ってくれる。
日本人の古くからの考え方の基盤の上に、仏教が導入されたゆえに生ずる様々な派生的要素が現在の日本の仏教界を形成しているようだ。
仏教史であるとともに現在の仏教界を批判しているように感じられる貴重な本。

インドとの比較から照射された日本仏教の特質
この本の素晴らしいところは、仏教の原点であるインドを常に参照し、これとの比較で日本仏教の特質を浮かび上がらせているところだ。インドの原典に当たって比較検討する、じつはこれは非常に大変なことなのである。
たとえば、「インドでは草木成仏(生きとし生けるもののすべてが仏になれる意)はほとんど問題にもならなかった」とは、日本仏教の本質理解に不可欠だが、これは膨大なインド原典渉猟の蓄積があって初めていえることなのである。このことからしても本書の価値がわかるだろう。特質というものは比較することによって初めて浮かび上がるものであることを改めて思わされる。日本のみを語る日本文化論は独善に陥るということも。
何事においてもそうだが、とくに文化を語るとき、比較の視点は不可欠なのである。最近の出来事だが、インドでの礼拝作法を論拠とする説得力ある新説によって、本書でも紹介されている梅原法隆寺論が論破された(武澤秀一『法隆寺の謎を解く』ちくま新書)。これもインドを比較・参照することによって得られた成果であった。

「仏教」だけの問題ではない!
 この著者の作品は、「宗教」を扱っているが、グローバルスタンダードな「宗教」ではなく、日本という島国の中で培われた独自の「文化」「思想」を背景に考えようとしていると思える。だから、例えば西洋で研究してきた研究者が説明に窮する、カテゴライズされた「宗教」から外れた部分も「完全に理解できないまでも」「納得できる」。
 基本に、日本人が「宗教」として意識していない、海から上る朝日に手を合わせるとか、川のせせらぎに神聖な存在を感じるという「感性」は一神教の世界では説明困難であろう。
 同じ仏教でありながら、大乗、小乗の大まかな対立と別に、独自の発展を遂げた日本の仏教、その仏教だけにとどまらず、同時に「神道」もしくは「神様」を信じる精神構造を「80%」くらい解決してくれる。

 「神様仏様『稲尾様』」という言葉が違和感なく受け入れられた(いれる)日本の「宗教」事情を本当に分かりやすく示してくれる。



仏教思想の多様な日本化の過程
 1949年生まれの仏教学者が、『図説日本の仏教』シリーズに掲載した文章を加筆集成し、1992年に刊行したものの文庫化。巻末には先輩に当たる橋本治の適切な解説がある。本書は、日本仏教史が簡単に分かる暗記向けの入門書ではなく、読者自身が日本仏教を考えるための第一歩たるための入門書であり、日本仏教史を通じて日本人の思想の成り立ちを考えるための書であり、そもそも本来の仏陀の教えから遠く離れ独特のものになった日本仏教の現状を考えるために、インド・中国あるいは朝鮮と渡って来た仏教(その間にも幾多の変容を経験している)の日本での受容と変容の仕方を思想史的に跡付けた、400頁程の研究書である。そのためか、本書では古代・中世に重点があるように見え、近世は大きな流れのみが考察され、明治以降については殆どふれられない。興味深い点としては、第一に日本はインド仏教自体を自ら翻訳して学んだわけではなく、漢訳仏典をそのまま受け入れた点(丸山真男的な問題意識が強い感がある)。第二に、仏を一種の客人神として受け取っている点。蘇我・物部の対立もこの点から再解釈される。第三に、南都六宗と総称される諸宗の内容の紹介。第四に最澄・空海と鎌倉新旧仏教との連続性=平安仏教の再評価。第五に、民間の聖の活動と教理の展開との双方を追究している点。その結果学際性が重視される。各時代の仏教の多様性が考察されている点も魅力的である。第六に、現世をそのまま肯定する本覚思想の影響の重視。それは仏教の戒律の弛緩、開き直りをももたらし、その批判的継承から鎌倉新旧仏教の多彩な展開がもたらされるとされる。第七に、鎌倉旧仏教内の革新運動の再評価。第八に、本地垂迹説と本覚思想からの神道の成立。第九に、葬式仏教化を単なる堕落とは考えない点。聖職者の優越性の問題等、キリスト教でも論じられていそうな問題が多々あって興味深い。






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